マイホーム購入の登記で「国籍」の申出が必要に?2026年10月5日開始の新制度を購入者向けに解説

不動産登記で国籍等の申出が必要に|2026年10月5日開始の新制度をマイホーム購入者向けに解説
登記で「国籍」の申出がスタート
マイホーム購入者が知っておきたいこと

「不動産の登記で国籍を申し出る制度が始まった」というニュースを見て、「外国の方向けの話?」「これから家を買う自分にも関係ある?」と気になった方もいるのではないでしょうか。結論からいうと、2026年10月5日以降にマイホームを自分の名義で登記する個人は、日本国籍の方も含めて対象です。購入者が押さえておきたい点を整理します。

この記事でわかること

  • 何が変わったか — 検索用情報に国籍等が追加
  • 誰が対象か — 所有者として登記される個人(日本人も対象)
  • 何を準備するか — 確認資料と申出のタイミング

2026年10月5日から「検索用情報」に国籍等が追加

2025年4月21日から、所有権の保存・移転などの登記申請時に、氏名・住所・生年月日などの「検索用情報」を法務局へ申し出る仕組みが始まっています。2026年10月5日以降は、ここに「国籍等」(国籍や台湾などの地域)が加わりました(不動産登記規則の改正、令和8年法務省令第23号)。

購入を許可制にしたり、外国籍の方の取得を禁じたりする制度ではなく、所有者の実態把握や、相続時にどの国の法律を適用するか(準拠法)の確認に使われます。

対象になるのは誰?「日本人も対象」がポイント

対象は、所有者として登記される申請人のうち個人(自然人)です。国籍による区別はなく、日本国籍の方も申出が必要です。

  • 対象の登記 — 所有権の保存・移転の登記など
  • 対象外 — 法人が所有者になる場合や、代位申請(代わりに申請する手続き)など、登記名義人となる本人以外が申請人になる場合
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購入者が実務で気をつけること

中古住宅では所有権移転の登記、新築住宅では所有権保存の登記(または移転の登記)が行われ、いずれも対象です。このほか所有権の更正登記や合体による登記などで所有権の登記を併せて申請する場合も対象になりますが、通常のマイホーム購入なら移転登記・保存登記を意識しておけば十分です。そのうえで、購入者が気をつけたい点は次の3つです。

1. 国籍を確認できる資料を準備する

「国籍等」とは、所有者となる人の国籍が属する国、または台湾、ヨルダン川西岸地区及びガザ地区といった地域(出入国管理及び難民認定法で定める地域)のことです。申出には、国籍を確認できる資料が必要です。

  • 日本国籍の方 — 本籍地の記載がある住民票の写し、または戸籍の附票の写し
  • 外国籍の方 — 国籍の記載がある住民票の写し、旅券(パスポート)、在留カード、特別永住者証明書など

住民票の写しは、本籍地の記載を省略した形式で取得することもできます。日本国籍の方の確認資料は「本籍地の記載がある」住民票の写しなので、取り直しにならないよう、取得前に登記を担当する司法書士へ必要な書類を確認しておきましょう。

2. 申出は登記申請と同時に行う

国籍等を含む検索用情報の申出は、所有権の保存・移転などの登記を申請するときに同時に行います。住宅購入では、決済(残代金の支払いと引渡し)の日に司法書士が所有権移転登記を申請するのが一般的です。そのため実際には、司法書士に申出の内容を伝え、確認資料を渡す形になります。売買契約を結ぶと、司法書士や不動産会社から決済に必要な書類の案内があるのが一般的なので、そのタイミングで確認資料の種類と取得時期もあわせて確かめておくと安心です。申し出る主な項目は次のとおりです。

  • 氏名・氏名の振り仮名
  • 住所・生年月日
  • メールアドレス
  • 国籍等(2026年10月5日以降に追加)
📌 夫婦の共有名義で買う場合
対象は「所有者として登記される申請人(個人)」です。夫婦それぞれが登記申請人として持分を取得する通常の共有名義なら、2人とも申出の対象となり、原則としてそれぞれの確認資料が必要です。名義の決め方とあわせて、早めに準備しておきましょう。

3. 既存の所有者の「任意の申出」との違い

すでに登記簿に所有者として記録されている人も、登記申請とは別に検索用情報を単独で申し出ることができます。この単独申出は任意です。購入時の同時申出でも単独申出でも、検索用情報は法務局の管理ファイルに記録されます。住所や氏名が変わったときには、法務局が住民基本台帳ネットワークの情報から変更を確認して所有者へ通知し、通知後に申出をすると法務局が職権で変更登記を行う「スマート変更登記」という仕組みに使われます。2026年4月1日からは住所・氏名の変更登記が義務になっています(詳しくは住所変更登記の義務化の解説記事をご覧ください)。

購入時の登記が完了すると、同時に申し出た検索用情報はそのまま管理ファイルに記録されるため、購入後に改めて検索用情報の単独申出をする必要はありません。ただし、将来の職権変更登記は、法務局からの通知を受けたあとにあらためて申出が必要になる点は、既存の所有者と変わりません。

💡 迷ったら
確認資料の種類や申出の書き方は、国籍や家族構成、購入の形態によって変わることがあります。自分のケースで何が必要か不安なときは、登記を担当する司法書士や法務局に確認しましょう。

まとめ

2026年10月5日から、所有権の登記を申請する際の検索用情報に「国籍等」が加わりました。日本国籍の方を含め、マイホームを自分の名義で登記する個人が対象で、法人は対象外です。購入を制限する制度ではないので身構える必要はありませんが、決済日に慌てないよう、確認資料は早めに準備しておくと安心です。また、所有者になったあとは、住所や氏名が変わった際の変更登記が義務になっている点も覚えておきましょう。

✅ 購入前に確認しておく3点

  • 所有者として登記されるのは誰か(共有名義なら全員)
  • 本籍地の記載がある住民票の写しなど、国籍を確認できる資料
  • 司法書士に伝える検索用情報(メールアドレスを含む)

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