新築住宅の固定資産税はいくら安くなる?2026年度改正で延長された減額措置と住宅用地の特例

新築住宅の固定資産税の減額措置と住宅用地の特例を解説
新築住宅の固定資産税は
いくら安くなる?

新築のマイホームで最初の納税通知書を見て、「思っていたより安い」と感じた方は少なくありません。新築住宅には、一定期間だけ税額を軽くする減額措置があるためです。ところが数年後、同じ家なのに請求額が上がることがあります。何がどれだけ安くなり、いつ元に戻るのかを順に整理します。

この記事でわかること

  • 基本の仕組み — 誰に・いつ・いくら課税されるのか
  • 住宅用地の特例 — 土地の課税標準が1/6または1/3になる恒久措置
  • 2026年度改正 — 適用期限の5年延長と床面積要件の見直し

固定資産税の基本は「評価額 × 税率」

固定資産税は、原則として毎年1月1日時点で登記簿や固定資産課税台帳(=自治体の所有者台帳)に所有者として登録されている人に対して課される税です。課税するのは、その不動産がある市町村(東京23区は都)です(地方税法343条・359条)。

  • 基本式 — 課税標準(原則は固定資産税評価額)× 税率
  • 標準税率は1.4%(同法350条)— これを超える税率を条例で定める自治体もあります
  • 評価額 — 購入価格ではなく市町村が決めた評価額です

土地の負担を抑える「住宅用地の特例」

住宅が建っている土地(住宅用地)は、課税標準が大きく引き下げられます。

  • 小規模住宅用地(原則として住宅1戸あたり200㎡までの部分)— 評価額の1/6
  • 一般住宅用地(小規模住宅用地を超える部分。専用住宅では敷地全体で建物の床面積の10倍まで)— 評価額の1/3

この特例には適用期限がなく、本則(地方税法349条の3の2、同法施行令52条の11)に定められた恒久的な仕組みです。ただし毎年1月1日に住宅の敷地としての要件を満たす必要があり、空家対策で法令上の勧告を受けた土地などは対象から外れます。

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新築住宅は建物の税額が1/2になる

新築住宅には、建物(家屋)部分の税額を1/2に軽減する減額措置があります。土地ではなく建物が対象で、期間は住宅の構造や認定の有無によって変わります。

住宅の種類 減額される期間
一般の住宅(一戸建てなど) 3年度分
地上3階以上の耐火・準耐火建築物である住宅(マンション等) 5年度分
認定長期優良住宅(上記以外) 5年度分
認定長期優良住宅のうち地上3階以上の耐火・準耐火建築物 7年度分

ここでいう認定長期優良住宅とは、耐震性や省エネ性能などの基準を満たし、自治体の認定を受けた住宅です。減額の対象になるのは居住部分の床面積120㎡相当分までで、これを超える部分には適用されません(地方税法附則15条の6・15条の7、同法施行令附則12条)。店舗併用住宅などは、居住用に使っている部分の割合で判定されます。

2026年度(令和8年度)税制改正のポイント

この減額措置はもともと期限付きの制度で、2026年度(令和8年度)改正で次のように見直されました。

  • 適用期限が5年延長 — 令和13年(2031年)3月31日までに新築された住宅が対象です
  • 床面積の下限を原則50㎡から40㎡に緩和 — 2026年4月1日以後に新築された住宅から適用されます
  • 床面積の上限を280㎡から240㎡に見直し — 同じく2026年4月1日以後の新築から適用されます
  • 立地要件の見直し — 2029年4月1日以後に新築された住宅は、法令で定める災害危険区域等や一定の土砂災害警戒区域・浸水想定区域にある場合、一定の建替え等を除き対象外になります

床面積要件は原則40㎡以上240㎡以下です(令和8年政令83号)。併用住宅は居住部分が全体の2分の1以上、マンションなど共同住宅は共用部分を各戸に按分した床面積で判定します。

減額期間が終わると税額はどうなる

減額は永久に続くものではありません。3年度分の住宅は4年度目、5年度分は6年度目、7年度分は8年度目の課税から、建物分は本来の税額に戻ります。建物の評価額は経年で少しずつ下がりますが、1/2の軽減が外れる影響のほうが大きく、年間の納税額が数万円単位で増えるケースもあります。

一方で、土地の住宅用地の特例に期限はなく、要件を満たす限り続きます。上がるのは建物分だけなので、土地と家屋の欄を分けて見ると変化の理由がつかめます。

減額が終わるタイミングを踏まえて、住宅ローンの返済計画を早めに見ておくと慌てずに済みます。

手続きと注意点

一般の新築住宅の減額は市町村の調査で適用されることが多い一方、認定長期優良住宅としての延長を受けるには申告が必要です。原則として、固定資産税が最初にかかる年度が始まる年の1月31日までに、必要書類を添えて市町村へ申告します(地方税法附則15条の7第3〜5項)。取得後に届く案内は必ず確認してください。

📌 つまずきやすい4点
  1. 必要書類や申告の要否は自治体や取得の形(建売・注文・新築マンション)によって異なります。市区町村の資産税課や都税事務所の案内に従ってください
  2. 減額されているかどうかは納税通知書・課税明細書の家屋の欄で確認できます。適用が漏れていると思われる場合は窓口に相談しましょう
  3. 住宅を取り壊して更地にすると住宅用地の特例が外れ、土地の税額が上がります。建替えや売却の際は時期にご注意ください
  4. 税率や評価は自治体の条例・評価替えによって変わります。具体的な税額は市区町村の案内や税理士にご確認ください

まとめ

  • 固定資産税は1月1日時点の所有者に課され、評価額 × 税率(標準1.4%)が基本式です
  • 土地は住宅用地の特例で課税標準が1/6または1/3になり、これは期限のない恒久措置です
  • 新築住宅は建物の税額が1/2に。期間は一戸建てなど3年度分、3階建以上の耐火・準耐火構造は5年度分、認定長期優良住宅はさらに延長されます
  • 2026年度改正で令和13年3月31日までの新築が対象に。床面積要件は40㎡以上240㎡以下に見直されました

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